大河ドラマ『光る君へ』ゆかりの地をめぐる滋賀の旅
『源氏物語』の作者・紫式部の生涯を描いたNHK大河ドラマ『光る君へ』は、2024年1月からスタートし、12月にいよいよフィナーレを迎えます。
その舞台となった京都や滋賀には、源氏物語や紫式部ゆかりの寺社や史跡が数多く残されています。
今回は、紫式部が源氏物語のアイデアを得たといわれる「石山寺」をはじめ、滋賀県大津市の名所をめぐる旅のモデルコースをご紹介します。
大阪をはじめ関西の各地からGFC奥琵琶湖レイクシアへの旅の道中にぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
浜大津駅に車を停めて路面電車でのんびり巡ろう
今回ご紹介する寺社・史跡へは、いずれも京阪電気鉄道で訪れることができます。
週末や紅葉シーズンには駐車場が満車になる可能性もあるため、乗り換えの拠点となる浜大津駅の公共駐車場に車を停めて、のんびり路面電車の旅もおすすめです。
写真右奥が浜大津駅です。全国でも珍しい、車体にさまざまなデザインが施されたラッピング路面電車を撮影に訪れる鉄道ファンも少なくありません。『光る君へ』をモチーフにしたラッピング電車も一時間に1本程度走っています。
ラッピング電車運行時間のめやすは、主要駅の改札に掲示されています。(※写真は石山寺駅発/事情により変更になる場合あり)
観光協会から発売されている「光る大津スペシャル周遊セット」は、石山寺・三井寺の拝観料と1日乗車券、特別開催中の『源氏物語 恋するもののあはれ展』チケットのセットで通常2,450円のところ1,200円とお得です。(2025年1月31日まで)
参考:大津観光協会 https://otsu-murasakishikibu.jp/news/detail63
また浜大津駅のインフォメーションで1日乗車券(700円)を購入し、駐車券を提示すると1日駐車券が750円→500円になる「パークアンドライド」も便利です。
参考:京阪グループ https://www.keihan.co.jp/traffic/useful/parkandride/otsu.html
【三井寺】紫式部ゆかりの品を初公開中
京阪三井寺駅から琵琶湖疎水に沿って徒歩約10分の「三井寺(みいでら)」は、正式名称を「長等山園城寺(おんじょうじ)」といい、平安時代から1200年以上続く天台寺門宗の総本山です。
近江八景の1つである「三井の晩鐘」をはじめ、数多くの重要文化財や国宝を有しています。
三井寺は紫式部の父である藤原為時が晩年に出家した寺としても知られており、2025年1月まで国宝・金堂にて、初の公開となる源氏物語「湖月抄」や小倉百人一首など、紫式部ゆかりの品が展示されています。
紅葉の見ごろは例年11月中旬から12月上旬まで。境内のあちこちで鮮やかな紅葉が見られます。
◆三井寺(園城寺)
住所:〒520-0036 滋賀県大津市園城寺町246
電話番号:0775-22-2238
拝観時間:9:00~16:30(受付は16:00まで)
定休日:年中無休
入山料:大人600円、中高生300円、小学生200円
公式サイト:https://miidera1200.jp/
門前には蕎麦や甘味処があり、三井寺に伝わる弁慶伝説にちなんだ名物「三井寺力餅」も味わえます。
【逢坂の関】は源氏物語にも登場
浜大津駅に戻り、京都方面に向かう路線に乗り換えて大谷駅へ向かいます。
駅から徒歩5分ほどの場所にある「逢坂山(おうさかやま)関址」は、かつて京の都(京都府)と近江の国(滋賀県)を区切る関所があった場所の近くにある記念碑です。
百人一首では3つもの和歌に「逢坂の関」が登場します。「これやこの ゆくもかえるもわかれては 知るも知らぬも逢坂の関」という蝉丸(せみまる)の歌をご存知の方も多いのではないでしょうか。
源氏物語「関屋」の巻では、石山寺へ参拝する光源氏と、かつて恋愛関係にあった空蝉(うつせみ)が、逢坂の関で偶然出会った様子が描かれています。
また紫式部自身も石山寺へ向かう際にこの峠を通っており、今は国道一号線沿いに石碑がひっそりと佇む場所ですが、ふと当時の情景が浮かんできそうな気がします。
参考:逢坂山関址 | 滋賀県観光情報公式観光サイト https://www.biwako-visitors.jp/spot/detail/969/
大谷駅前にはうなぎの名店「かねよ」や「大谷茶屋」があり、名物のうな重や、大きなだし巻き卵の乗った「きんし丼」を求めて一年中多くの人が訪れます。ランチにもぴったりですね。
参考:逢坂山かねよ公式サイト https://www.kaneyo.in/
参考:大谷茶屋 公式サイト https://www.ootanityaya.com/
【石山寺】源氏物語が生まれた場所
紫式部は、時の権力者である藤原道長の娘・彰子が一条天皇の正妻となった時、その文才を見込まれて女房(お仕えする女性)として宮中に入りました。
あるとき、彰子が「面白い物語を書いて」と紫式部にリクエストします。
しかしなかなか良いアイデアが浮かばず、困った紫式部は、当時、観音様が願いを叶えてくれるとして大人気だった石山寺(いしやまでら)に7日間こもり、祈り続けたといいます。
そしてある夜、高台から琵琶湖に映る月を見たときに、ふと心に浮かんだ1人の貴公子を光源氏と名付け、源氏物語・須磨の巻の筆を走らせたと伝えられています。
現在も多くの観光客が訪れる石山寺は、京阪石山寺駅から徒歩で約10分。バスも利用できます。
駅全体が、紫式部をイメージした紫色ですね!郵便局のポストや自動販売機も紫色です。
左手に瀬田川を眺めて参道を歩きます。平安の世では、逢坂の関を越えて琵琶湖の打出浜から船に乗り、このあたりで下船したのだとか。自然のゆたかな周囲の風景を見ていると、その頃が浮かぶような気がしますね。
こちらが石山寺の東大門(重要文化財)です。鎌倉時代に源頼朝が寄進し、仁王像は運慶・湛慶作と伝えられています。
境内はちょうど紅葉が色づき、目を愉しませてくれます。
本堂への階段はかなり急なため、高齢の方や足の不自由な方は杖などをご用意のうえ、時間に余裕を持って参拝されることをおすすめします。
こちらが国宝の本堂です。
本堂脇の小さな部屋は「源氏の間」で、寛永年間に紫式部が執筆のために籠った場所と言い伝えられています。
さらに奥へと進んだ庭園「源氏苑」には、紫式部の銅像もあります。
こちらの銅像付近も坂道が続くため、足元には十分気をつけてゆっくりと見学されることをおすすめします。
山頂近くの施設「豊穣殿」では、毎年春と秋に「石山寺と紫式部展」(有料)を開催しています。大河ドラマ終了後も紫式部ゆかりの美術品が見られるのは嬉しいですね。
◆石山寺
住所:〒520-0861 滋賀県大津市石山寺1丁目1-1
電話番号:0775-37-0013
拝観時間:8:00~16:30(入山は16:00まで)
入山料:600円(特別展は別途料金が必要)
駐車料金:普通車600円
公式サイト:https://www.ishiyamadera.or.jp/
門前から参道にかけては、名物の「揚げみたらし」をはじめとする和菓子店や蕎麦店、瀬田しじみやふなずし、近江牛といった特産品のお食事処、お土産店、カフェなどが並びます。
毎月18日には「牛玉(ごおう)さん」と呼ばれる門前市も開催されますので、旅のスケジュールと合う方はぜひ立ち寄ってみては。
2024年11月15日~12月1日には紅葉のライトアップ「あたら夜もみじ」も開催。境内の1000本を超えるイロハモミジと、歴史ある建造物の神秘的な風景が愉しめます。
参考:石山寺 あたら夜もみじ(紅葉ライトアップ)https://www.ishiyamadera.or.jp/guide/event/atarayo
GFCのリゾートから立ち寄れる名刹で、大河ドラマの世界を味わおう
2024年の年間を通じて、平安の世の宮廷絵巻と人間模様を描いてきた大河ドラマ『光る君へ』も、いよいよ12月でフィナーレを迎えます。
ゆかりの地が盛り上がっているいま、GFCの各リゾートへの行き帰りに足を伸ばし、源氏物語の世界に思いを馳せてみませんか?
GFCは「所有しない別荘」として、関西から気軽に訪れることのできる奥琵琶湖・越前・湯の山・淡路島・白馬・白浜などのエリアに多彩なお部屋と設備を備えた会員制リゾートです。
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※本記事で紹介したスポット・施設の情報は記事掲載時点のものです。訪問前には公式サイトなどで営業日や時間を確認のうえお出かけください。